医師より臨終を告げられたら、末期の水をとります。
新しい筆の穂先か、割箸の先にガーゼや脱脂綿を白糸でくくり、茶碗の水に浸して故人の唇をぬらすようにします。
配偶者から順次、血縁の濃い順に一人ずつおこないます。
※実際には病院から自宅に帰ってからおこなうことが多くなりました。
肉親や特別な関係の方には至急知らせますが、それ以外の方々には通夜・葬儀の日時が確定してから連絡します。
病院で亡くなった場合は、弊社でご遺体をご自宅または式場までお送りします。
(弊社は24時間体制で受付けています)
ご自宅で亡くなった場合でも、医師による死亡の確認が必要です。
医師による死亡確認の後、死亡診断書を受け取ります。
(死亡届の半分と死亡診断書は同一用紙となっています)
病院で亡くなったときは、入院費用の精算をなるべく早く済ませ、故人の荷物を持ち帰ります。
納棺までの間、仏間または座敷に安置します。
ご遺体は北枕に寝かせます。(北枕にできない場合は西枕でも構いません)
胸もとに魔除けの刃物をおきます。
枕もとに白い布をかけた小さな台を置き、枕飾りを用意します。
水、枕だんご、線香、ローソク、一膳飯、花台(樒・一輪菊)を飾ります。
一膳飯は故人が使っていた茶碗にご飯を丸く山盛りし、箸を真っすぐに突き立てます。
必要に応じ鈴を用意します。
※枕飾りは地域・宗派によって多少異なる場合があります。
神棚の戸を閉め、白紙をはります。
仏壇は閉じておきます。
(浄土真宗の場合は、扉を開き打敷を白に替え、花立てに樒をさします)
現住所の市区町村役所に「死亡届」を提出し、火葬手続きをおこないます。
故人の名前や続柄などを伝え、僧侶のご都合をお聞きします。
枕づとめ(枕経)にきていただく時間を決めます。
通夜・葬儀の日時も相談しておきます。
★直接寺院へ出向く場合でも、あらかじめ電話を入れておきます。
僧侶をお迎えして枕経をあげていただきます。
通夜・葬儀・初七日法要などのスケジュールを相談します。
戒名・法名などをつけていただきます。(先祖の位牌が参考になります)
葬儀をつとめる僧侶の人教、送迎、お布施の額などを相談します。
一般的には、故人と最も血縁の深い人が喪主になります。
喪主は年忌法要・墓参りなどを主催していく責任がありますので、慎重に決定します。
故人の地位や遺志、遺族の希望によって葬儀の規模(家庭葬・社葬・団体葬)と予算を決めます。
親戚・寺院・葬儀社などの関係者と協議し、通夜と葬儀の日時・会場を決定します。
初七日法要の日時も決めておきます。
葬儀をスムーズにおこなうため、喪家の事情や地域の習慣がわかっている方に世話役をお願いします。
世話役は寺院や葬儀社との打ち合わせに立会い、全体の流れを把握し、喪主にかわって葬儀に関するさまざまなことがらを指示していただきます。
受付係、接待係など葬儀の規模に応じて必要な係を決め、役割分担をしておきます。
通夜・葬儀の時間などが決ったら直ちに連絡します。
故人や遺族の会社関係には、社内で中心となって伝達してもらえる上司などに連絡します。
「○○ですが、父が今朝◇時◇分死去いたしました。
葬儀は明日午前◇時より自宅にておこなうことになりました。
○日頃までお休みをいただきたいと思います。
皆様によろしくお伝えください」
向う三軒両隣りは、直接あいさつに出向きます。
町内への連絡は、町内会長を通じておこなうようにします。
「本日、○○が亡くなりました。通夜は本日午後◇時より、葬儀は明日午前◇時より自宅においてとりおこないます。なにかとご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いします」
写真の引き伸ばし、霊柩車、バス・ハイヤー、お棺・葬具一式、式場の設営、受付用具・案内掲示、生花・花環、果物盛籠・回転灯籠、会葬礼状・会葬御礼品、新聞広告、その他
※遺影にふさわしい写真で、できるだけ鮮明なものをお渡しください。ご希望により服装も変えられます。
喪主はなるべく正装(通夜は略礼服のブラックスーツ)を用意します。
喪主以外の遺族も略礼服のブラックスーツや黒のワンピースを用意します。
子供の場合は学校の制服を着るようにします。
通夜ぶるまいの料理、精進落としの料理、お手伝いの方の弁当や引出物などを手配します。
葬儀の会場と祭壇の位置を決め、部屋を片付けます。
(祭壇を設置すると押入れやタンスが使用できなくなることもあります。必要なものはあらかじめ出しておきましょう)
受付台を用意します。
幕張りやテントの準備をおこないます。
※祭壇の設営などはすべて弊社が責任を持っておこないます。
近所の主要道路へ指差しなどの道案内を設置します。
葬儀当日に混雑が予想される場合、最寄りの警察署や交番に届けておくようにします。
供物・供花は祭壇に近いところから血縁の濃い順、関係の深い順に並べます。
後から届いたものは、到着順になる場合もあります。
昔はご遺体を清めるため、自宅で逆さ水(たらいに水を入れ、後から湯を入れる)で洗い清めました。
最近では薬用アルコールやぬるま湯に浸したガーゼで、全身を軽く拭くことが多くなってきました。
(病院で処置してくれることもあります)
親族の手でひげを剃ったり、口紅をさしたりして死化粧をします。
経帷子・手甲脚絆・白足袋・わら草履・六文銭の入った頭陀袋などの死装束を着せます。
ご遺体をお棺に納めるときは、身内の方々が中心となっておこないます。
ご遺体の回りに、故人が生前愛用していた品物を一緒に入れます。
燃えにくいガラスや金属製品は入れるのを避けます。
納棺を終えたら、祭壇に安置します。